「研究の背景」の書き方(学振PD)

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ポイント

  • ヒラギノ明朝W2、11.5pt 行間[固定値]16pt
  • 左右インデント0.5字、段落前0.5行
  • 前半の段落で研究の背景・問題点・解決の方向性、後半の段落で解決のためのアイデア・予備的な結果

解説

 近年の技術開発によって、1細胞のような超微量サンプルに対してもChIP解析を可能とする方法がいくつか報告されている[XXX et al., 2016, YYY et al., 2016]。申請者もこれまでに、高感度質量分析とDNAバーコーディング法を組み合わせた、新規の高感度ChIP解析法としてGATTAI法を確立し、報告した[自分の論文 et al., 2016]。しかし、申請者の方法を含め、こうした方法は全て、リン酸化などの修飾を受けた転写因子に対しては効率が低く、解析対象が限定されていた。こうした問題により、ほとんどの転写因子については制御標的を網羅的に解析することが不可能であり、シグナル伝達経路の解明が大きく遅れている主な要因となっている。そのため、転写因子の修飾状態によらず普遍的に適用できるChIP解析法を開発することができれば、ホゲホゲ病の原因遺伝子であるHoge1を始め、転写標的が明らかにされていない多くの転写因子の研究は大きく前進することが期待された。

究極の目的はHoge1の転写標的を明らかにし、ホゲホゲ病の根本的な治療法を確立することですが、この提案において実際によていしている研究はGATTAI法の改良であるため、ホゲホゲ病にこだわらず、より広い視点で背景を書くことで、今回の技術開発がHoge1に特化したものではなく汎用的である点をアピールします。

基本的な構成は一般的な背景+自分のこれまでの成果、この分野における問題点、それによる弊害です。ここでは、解決の方向性というかバラ色の未来の提示も行っていますが、一番最後に持ってくることも可能でしょう。

 

 Kappa法は、GATTAI法とは異なる原理を持つChIP解析法であり、検出力は低いものの、修飾を受けた転写因子に対しても適用可能である[YYY et al., 2014]。申請者は、Kappa法の前処理をGATTAI法に適用することで、GATTAI法の問題点であったXXXXを解決しYYYYとなると考えた。実際、Kappa法の前処理技術をAAAに適用した報告が近年なされており、そこではBBBの改善が見られている。さらに、申請者のこれまでの予備実験の結果、GATTAI法を行う前にこの前処理操作を加える事で、検出感度が約3倍上昇することが確かめられている。

問題点を解決するためのアイデア(着想に至った経緯)を説明します。着想に至った経緯には、(1)他人が主張していることの紹介、(2)他人の結果の再解釈、(3)自分のこれまでに発表した論文、(4)自分の予備データ、あたりが考えられます。(1)だけだと、誰の研究かわかりませんし、(3)だけだと自己中心的な感じがします。(1,2)と(3,4)をバランスよく配分することで、客観性かつ先進性をアピールできます。

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