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思い通りに行かない場合の対応

実験は予想通りには行かないことを審査員は知っています。その場合でも、代替案があれば、計画の実現可能性は高いとみなされるでしょう。

研究目的・研究計画では、以下の内容を盛り込みます
1. 本研究で何を明らかにするか(研究目的)
2. どうやって明らかにするかの概要
3. 研究目的を達成するための具体的な2,3の研究項目
3-1. (計画の背景・問題点のリマインド)
3-2.  具体的な研究のゴール
3-3. 予備データ、計画を理解できる図
4. 予想通りに行かないときの対応
5. タイムテーブル

代替案(バックアッププラン)を示す

代替案、バックアッププラン、プランB…いろいろな呼び方はあると思いますが、どちらに転んでも良い問題を扱う主張を限定する別原理による手法を提案する方針を変更するの4種類があります。

1.やれば必ず答えがでる課題を入れる

仮にXXX法の確立がうまくいかない場合においても、YYYがHoge1の転写標的であるかどうかについては明らかにできるため、これを利用してZZZを行う。 <2択>
おもしろい研究とは何かでも説明しましたが、YesかNoのどちらであるかを知ること自体が重要なケースにおいては、どちらに転んでも失敗はありえません。そういった確実に結果を期待できる実験を少なくとも1つ加えることで、研究計画全体に安心感が生まれます。

2.ほぼ確実にできることを課題にいれる

仮にXXX法の確立がうまくいかない場合でも、現時点で達成している技術を用いることで、Hoge1の転写標的の一部については明らかにできる。 <主張の限定>

1.と考え方は同じです。現時点で、ほぼ確実にやればできることを課題に加えておくことで、他がうまくいかない場合の保険となります。しかし、つまらない研究(だいたい予想されていた通り)と表裏一体ですので、研究計画全体の1つにだけに留めておく方がよいでしょう。

3.挑戦的な課題は、バックアッププランも示す

……を行う。仮に、XXXなどの問題により予想通り進展しない場合は、YYYで実績のあるZZZ法についても検討する。 <別の原理による手法の提案>

最も成功する可能性が高いと考えられる手法を用いて挑戦するのは当然のことですが、それがダメな場合でも次に可能性の高い手法を用意しておくべきです。なるべく異なる原理である方が良いでしょう。

ただ、あれもこれも盛り込んでしまうと時間的に実現可能なのかと疑念をもたれかねませんので(個人型研究なので)、メインの手法1つとバックアッププランくらいで良いでしょう。可能であればバックアッププランが機能する根拠についても述べておいた方が説得力があります。

手堅いだけの研究には面白みがありませんので、バックアッププラン付きの挑戦的な課題をメインとして加えることが重要です。

4.一本足打法にならないようにする

しかし、XXX法でも検出感度が不十分である可能性も考えられる。そのような場合には、コンディショナル・ノックアウトやノックダウン、過剰発現体を作出することで、YYYの面からHoge1の転写標的に迫る。 <方針変更>

ある研究計画が成功しないと、その後の研究が止まってしまう様な研究、例えば「変異体を取得し、それを解析する」という計画の場合、最初でコケてしまうと後はやれることがありません。

いくら変異体の取得方法にバックアッププランを提示しても、そもそも変異体が取れないかもしれないので、非常にリスクのある研究計画となってしまいます。既に変異体候補が得られているとか、変異体を持っているのであれば別ですが、そうでない場合は、問題となりそうな実験を回避する計画案も併せて提示することが必要です。

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