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キャッチフレーズの作り方

申請書は言葉の力で審査員を動かさなくてはならなず、コピーライティングと本質は同じです。あなたが一番伝えたいことをシンプルに覚えやすく(キャッチフレーズ化)することで、より印象的な申請書に生まれ変わります。

いいキャッチフレーズを作るための2ステップ

すぐに活用いただけるように、大枠の流れをなるべく簡潔にご紹介していきたいと思います。あなたの状況と照らし合わせながら、実際に思考をめぐらせてみてください。

ステップ1:解決すべき課題を明確にする

まず「この研究で解決したい課題は何か」を考えるところからスタートします。

先述の「何が問題として残っているのか」を例に挙げましょう。ホゲホゲ病の原因遺伝子としてHoge1が得られているにも関わらず、その機能がわかっていないために、創薬に結びついていないことが問題でした。この場合、解決したい課題は「Hoge1の機能を明らかにすること」です。

ただし、ここで「課題を明確にしたぞ!」と思考を止めてはいけません。なぜ、あなたなら「Hoge1の機能を明らかにできるのか」を考える必要があります。

そのためには、まず課題を達成する上でのアドバンテージを明確にする必要があります。まず、申請者自身がHoge1を見つけていますので、Hoge1に関しては一番知っているはずです。さらに、最近出てきたXXXやYYYというテクニックを組み合わせることで、別の因子の標的が明らかとなっています。

ここまで考えると、いくつかのことが具体的に見えてきます。

申請書で訴えたいこ

Hoge1機能を明らかにする

課題を解決するうえでのアドバンテージ

Hoge1を見つけており、予備データを持っている。

AAA研究に使われたXXXとYYYの組み合わせがHoge1にも適用できるかもしれないというアイデア

ステップ2:効果的な表現方法を考える

アドバンテージを明確にしたら、具体的なコピー表現を練っていきます。

申請者が見つけた遺伝子である。

これまで不可能だったことが、XXXとYYYを組み合わせることで可能になるかもしれない。

これをどう表現すれば審査員に最も響くかを、ひたすら考えていくのです。伝えたいメッセージをさまざまな角度から表現しては検証し…を繰り返し、ようやく納得のいくキャッチフレーズに辿り着くというわけです。

効果的にコピーを表現するための3つのテクニック

キャッチフレーズを考えるためのテクニックは数多く存在します。人によってもさまざまな持論があり、「これが正しい!」とは一概に言えません。 そこで、最低限おさえておくべきもの&すぐにでも実践しやすいものを、5つ厳選してみました。

テクニック1:できるだけ短くする

理由はシンプル。長いと読まれない可能性があるからです。膨大な申請書の内容をいちいち覚えていられません。ですので、まずは伝えるべき情報をできるだけ短いフレーズにしてみましょう。ひとつ考えたら、もっと削れないかを試行錯誤してみましょう。情報の取捨選択を繰り返すことで、キャッチコピーはどんどん研ぎ澄まされていきます。

テクニック1の使用例

AAA研究で用いられたXXXとYYYを組み合わせることで、ホゲホゲ病の原因遺伝子であるHoge1の機能を解析する。

AAA研究で用いられた解析手法を、ホゲホゲ病の研究に適用する。

AAAにおける研究成果を、ホゲホゲ病に適用する。

ホゲホゲ病にAAAの研究成果を適用する。

他の研究者が持っていないノウハウ、知見、実験結果などが対象となるでしょう。ビッグラボから学振が通りやすいのはこうした蓄積があり、他のラボでは真似できないという理由もあるのでしょう。

テクニック2:具体的な数字を入れる

数字を入れるとそれだけで説得力が増します。また、ひらがな漢字の中に数字があると目がいきやすくなり、内容としても理解しやすくなります。

 テクニック2の使用例
XXとYYを組み合わせることで、これまでより効率的にHoge1の標的を探索できる。
XXとYYを組み合わせることで、従来の2倍の探索効率を達成する。

テクニック3:新しい言葉をつくる

今回のXXXとYYYを用いて、Hoge1の機能解析を行う方法に名前を付けてしまいます。ひとつひとつは普通だけど、その組み合わせは初めてというものは意外と多いです。

テクニック3の使用例
XXXとYYYにより、Hoge1の標的を解析することに挑戦する。
Hoge1の標的を解析する新しい手法として、XXXとYYYを組み合わせた新規手法であるZZZ法を確立する。

まとめ

あなたの一番伝えたい事を覚えやすくすることで、好感度UP!

 

広告向けのキャッチコピーと申請書向けのキャッチフレーズは必ずしも同じではないので、各自の工夫が必要ですが、基本は同じです。人によっては少し内容が薄いと感じるかも知れませんが、佐々木圭一の「伝え方が9割 1・2」あたりは読みやすいかもしれません。「XXXはXXXがX割」シリーズのさきがけとなった本です。

 

 

 

 

 

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