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学振の審査基準

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学振の審査には一次選考(書類選考)と二次選考(面接選考)からなっています。面接免除の枠も儲けられていることから、ボーダーラインの申請者を面接で評価するということになっていると思われます。一次選考は6人の選考委員による書類審査で、だいたい8月〜9月頃に行われているようです。

採択されるかどうかは、ほぼ一次審査で決まる

一次審査では、以下の基準に従って各項目で5段階の絶対評価、総合で5段階の相対評価で審査されます。ただし各項目ごとの評価はあくまでも参考であり、基本的に総合評点の良し悪しが採否に直結します。

以下は科研費の審査基準ですが、同様のことが学振にも当てはまるかもしれません。ただし、学振ですので、世界第一級といわけではないでしょうから、こうした例に該当するケースは少ないでしょう。

高い総合評点を付す研究課題は、必ずしも、全ての個別要素において高い評価 を得た研究課題である必要はありません。例えば、特段に独創的、革新的な研究課題ではないが、 学術的・社会的に大きな波及効果が期待できるものなどがこれにあたります。 (平成28年度、第1段審査(書面審査)の手引より)

審査は相対評価

あなたの申請書を読む6名の審査員による評価によって学振の採否はほぼ決まってしまいます。さらに、審査員が担当する約100課題の中での相対評価で採点されますので、たまたま良い申請書がある審査員に集まってしまった場合には、全体でみると普通だったとしても1を付けられてしまう申請書は確実に出てきてしまいます。逆に運が良ければ、内容に反して4や5を付けてもらえるかもしれません。

このあたりの評価基準が科研費ほど詳しく公表されているわけではありませんので、かなりの推測を含んでいます。仮に、学振の評価が科研費とほぼ同じ仕組みであるとすると、5段階評価の分布は以下のようになります。評定基準の文言が科研費と異なっているのが面白いですね。

評点区分評定基準評点分布の目安(推測)
5採用を強く推奨する10%
4採用を推奨する20%
3採用してもよい40%
2採用に躊躇する20%
1採用を推奨しない10%
利害関係があるので判定できない

 学振の審査基準 

審査基準の詳細に関しても大項目は示されていますが、具体的な基準は一切公表されていません。

(1)申請書類から推量される研究者としての能力,将来性

  • 学術の将来を担う優れた研究者となることが十分期待できること。

(2)研究計画

  • 研究計画が具体的であり、優れていること。
  • 研究計画を遂行する上で、当初計画どおりに進まないときの対応など、多方面からの検討状況は考慮されているか(科研費の審査基準より)。

(3)研究業績

  • 研究業績が優れており、研究計画を遂行できる能力及び当該研究の準備状況が示されていること。
  • SPDの場合:世界最高水準の研究能力を有するとともに、研究業績が優れており、学術の将来を担う優れた研究者となることが十分期待できること。

(4)その他(学位の有無など)

  • 特別研究員-PDについては、博士課程での研究の単なる継続ではなく、研究環境を変えて、博士課程での研究を大きく発展させ、新たな研究課題に挑戦することができる研究計画を有するもの。
  • 特別研究員-PDについては、以下の条件1及び2の双方を満たすことを特別研究員-PDの申請資格とする。

1.受入研究機関については、大学院博士課程在学当時(修士課程として取り扱われる大学院博士課程前期は含まない)の所属大学等研究機関以外の研究機関を選定すること。
2.受入研究者については、大学院博士課程在学当時の研究指導者以外を選定すること。やむを得ない事由がある場合を除き、大学院博士課程在学当時(修士課程として取り扱われる大学院博士課程前期は含まない)の所属大学等研究機関(出身研究機関)を受入研究機関に選定する者、および大学院博士課程在学当時の研究指導者を受入研究者に選定する者は採用しない。

上記1および2双方を満たしている場合も、実質的な研究機関移動に該当しない者については、原則申請資格を満たさないものとする。ただし、実質的な研究機関移動でない場合も、「特例措置希望理由書」を提出し、特例措置を希望することが出来る。

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学振PDとRPD・DCで評価基準が異なっていることは学振が明言しています。

DCについては研究経験が少ないことから申請書記載の「現在までの研究状況」、「これからの研究計画」、「自己評価」及び「評価書」を重視し、PDについては「研究業績」を重視して評価します。また、RPDについては出産・育児による研究中断のために生じた研究への影響を踏まえたうえで、この制度により研究現場に復帰した後の将来性等、総合的に判断した評価を行います。(日本学術振興会 特別研究員の審査方法より)

PDに関しては身も蓋も無いですね。PDの採択率が10%と狭き門であることを考えると、さすがに書き方だけではどうともならないかも知れません。結局、学術振興会としては優秀な研究者の卵を採用したいということに尽き、博士過程を取得する前後には立派な研究者としての業績を積み重ねていて欲しいということなのでしょうか。

ただ、業績重視にするとD3の春の時点でPDに応募する人に極めて不利になると予想され、シームレスなキャリア形成に影響がでると思うのですが、どうなんでしょうか。個人的にはPDに関しても今後の計画のおもしろさ・重要性を高く評価して欲しいところです。

学振の採択可能性を最大化するためには業績や研究計画もさることならがら、「読みやすい」、「おもしろい」、「印象深い」申請書の重要性は変わりません。相対評価である以上、審査員に内容を理解してもらい記憶に残ることは大きなアドバンテージとなります。

採択されるには、Tスコア換算でPDなら3.7以上、DCなら3.5以上は欲しい

あくまでも理論上の話にはなってしまいますが、学振の2015年度の採択率(PDが11.2%、DC1/2が21.9%)を採用した場合、評価平均でPDなら約4.3、DCなら約3.9がボーダーラインとなります。

審査員は6人ですので、

PDなら5/4/4/4/4/4か5/5/4/4/4/4

DCなら4/4/4/4/4/4か4/4/4/4/4/3

がボーダーとなります。1人でも2を付ける審査員がいた場合は、ほぼ絶望的です。

評価平均Tスコア上位 何%に相当するか
5.04.103.39
4.83.995.02
4.63.887.21
4.43.7710.06
4.23.6613.67
4.03.5518.07
3.83.4423.26
3.63.3329.19
3.43.2235.75
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