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研究の背景(旧版)

(1) 研究の背景 【現在までの研究状況】で述べた研究状況を踏まえ、これからの研究計画の背景、問題点、解決すべき点、着想に至った経緯等について参考文献を挙げて記入してください。

ここは学振でも科研費でも同じで、これからの研究計画を説明するパートです。

研究とは連続的なものである

ほとんどの場合、研究テーマはある日突然に生まれたりはしません。過去からの永続的な積み重なりが徐々に形を変えて今に至ります。ですので、これからの研究計画は、過去の研究と連続的なものです。さらに、解決が必要な問題が山程あるなかで「あなたが」とりくむべき問題は、あなたがこれまでやってきたことが活かせる研究に限ります。これまで「リンゴ」の研究をやってきた研究者がある日突然、「ネジ」の研究を始めたら無理があるでしょう。

これまでの研究の背景は

一般的な背景→自分の研究の背景→何をするのか

と論を進めましたが、これからの研究の背景では、これまでの連続性を意識して

これまでの研究成果(&業績アピール)→何がわかっていないか→なぜそれを解決せなばならないか→何をするのか

と論を進めます。違いは、これまでの自分の(研究室の)研究成果に基づき、それでもなお達成できなかったところから論をスタートさせる点です。これにより、これまでの研究とこれからの研究がつながり、首尾一貫した研究となります。

研究計画の背景

これまでの研究の背景と基本は同じです。違いは、上記のように、ここはこれまでの研究で何がわかったのかと何がわかっていないのかから始めることです。連続した内容で書くと広い背景はかなり簡略化できるでしょう。同じことを繰り返す必要はなく、簡単にリマインドしてもらう程度で十分です。

研究室を変えた、あるいは方針転換したなどによりテーマがガラッと変わってしまった場合は、無理やりつなげようとしてヘンテコなロジックを振り回すよりは、潔く(しれっと)別の話をした方が良いでしょう。研究にはうまくいかない場合もあることは研究者なら知っていることなので、過度にそのことを咎められることはありません。ただし、その分、これまでの研究がどうだったかの説明や何をするかを詳細かつ魅力的に説明する必要があります。

研究の問題点、着想に至った経緯

ここも【現在までの研究状況】の問題点解決方策と基本的には同じ書き方で十分です。ただし、あまりスペースの余裕はありません。よりシンプルに書かないと枠内には収まらないでしょう。解決方策(~をすることで~を明らかにできる)までを書いているとどうしても目的(そこで~により~を明らかにする)まで書きたくなってしまうのですが、ぐっと我慢です。研究目的は次に記載するので、ここではあくまでも研究の背景と問題点の指摘、それを解決するためのアイデア(着想に至った経緯)までに留めておきましょう。どの欄に何を書くかを明確にし、同じ内容をあちこちで使い回さないように気をつけないといけません。特に、同じ文章を二度書きたくなったら要注意です。申請書はページ数が足りないので、同じことを2度書く余裕は基本ありません。問題点はこれまでの研究とはことなり、まだ解決されていない内容(この研究で解決予定)ですので現在形で書きます。

参考文献を挙げて…

これまでの研究と同様に、参考文献を求められています。ただし枠が大きくはないのでそれほど数を入れることはできません。自分の論文があればまずそれを優先して入れましょう。自分の論文だけでは公平感を欠きますので、他の論文2を2つ位入れて、全部で3つ4つくらいでしょうか。

AAAはBBBに重要であることから、特にCCCについて盛んに研究されている。申請者は、これまでの研究を通じて、DDDはEEEによりFFFすることを明らかにしてきた[XXX et al., 2019]。これにより、DDDのGGGについてはHHHとなったものの、依然としてIIIについてはその仕組が不明である。これに対して、申請者がこれまでに行ってきたJJJを拡張し、KKKすることでこの問題を明らかにできると考えた。JJJの拡張はLLL分野では近年報告が増えつつあり[YYY et a., 2018; ZZZ et al., 2019]、その有効性が示されている。
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