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本研究の目的(旧版)

1 研究目的、研究方法など 本欄には、本研究の目的と方法などについて、3(4)頁以内で記述すること。冒頭にその概要を簡潔にまとめて記述し、本文には、(1)本研究の学術的背景、研究課題の核心をなす学術的「問い」、(2)本研究の目的および学術的独自性と創造性、(3)本研究で何をどのように、どこまで明らかにしようとするのか、について具体的かつ明確に記述すること。(本研究を研究分担者とともに行う場合は、研究代表者、研究分担者の具体的な役割を記述すること。)

研究の背景において未解決な問題を指摘し、学術的「問い」においてさらに具体的な問題を指摘してきました。しかし、何をどうするのかという観点からはまだまだ抽象的です。そこで、目的では具体的に何をするのかを示すことになります。

「XXXをする」は目的ではない

……こうしたことから、ここに徳川埋蔵金がある可能性が示唆された。そこで本研究の目的はここに穴を掘ることである(?)

上記の例だと穴を掘る=徳川埋蔵金の発掘という関係が自明なので、それほど違和感が無いかも知れませんが、次の例ではどうでしょうか?

……このように、申請者らは従来よりはるかに高い精度で長さを測る技術を開発してきた。そこで本研究はこの技術を使って、XXXの長さを測ることを目的とする(?)

何かをすること自体は多くの場合、目的を達成するための手段であり、目的ではありません。最初の例で言うと目的は徳川埋蔵金を発掘すること、あるいはここに徳川埋蔵金があるとする仮説を検証することであり、次の例で言うと目的は正確な長さが不明であったために生じていた何らかの問題を解決することです。

目的の基本スタイルは

そこで本研究では、AAAをBBBすることでCCCを明らかにすることを目的とする。
本研究の目的は、AAAによるBBBによりCCCを解消し、DDDを可能にすることである。

のような感じになります。何をするのかとセットで、それによって何を達成するのかまでを具体的に書くようにしましょう。

「研究の将来展望」「究極のゴール」と「本研究のゴール」と「それを達成するための小さなゴール」を区別する

目的にはいろいろなレベルがあります。

研究の将来展望:自分はする気がないが、最終的にはできるかもしれないこと。 →宇宙人を見つける

究極のゴール:自分が研究者として達成したいゴール →ワープ航法を開発する

本研究のゴール: ワープ航法の論理的枠組みを確立する

小さなゴール: AAAによりBBBを解決する

あなたはワープ航法を開発したいと考えています。しかしそれには長い時間がかかるので、2-5年を一区切りとした本研究プロジェクトではワープ航法の論理的枠組みの確立を目指すことにしました。より具体的には、AAAによりBBBを解決することができれば、そこに近づけると考えています。

こうした中において、ここで書くべきは「本研究のゴール」です。ワープ航法の確立や宇宙人の発見はより遠いゴールなので、「本研究の」目的ではありません「私の人生の」とか「人類の」という方がふさわしいかもしれません。逆にAAAによりBBBを解決するは上記でも書いたように目的ではなく手段です。

学振のこれまでの研究における目的とこれからの研究における目的も参考になるかと思います。

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