科研費の採択率と傾向

データが利用できる2004年以降の科研費の基盤A・基盤B・基盤C・若手A・若手B・挑戦的萌芽の採択率および応募数・平均配分額を示します。

 

採択率

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採択率は基本的に安定しており、このところは基盤Cと若手Bに関しては30%、基盤A・基盤B・若手Aに関しては22-23%程度で落ち着いています。挑戦的萌芽は、人気が集中し採択率は20%にまで低下してしまいました。

 

採択率ありきの運用で、先を見通すという意味では分かりやすい状況だったのですが、科研費改革により平成29年度応募分から色々と変わってしまうので、どうなるかは全く読めません。

 

応募者数

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応募者数に関しては基盤全般・萌芽が増加傾向で若手A・若手Bが減少傾向です。これは若手の回数制限が影響しているようです。また、特別推進が一人一回までになったので(リンク)、基盤Sの競争率が上がっているようです。そのせいで、今後、基盤A・基盤Bあたりにも玉突きで影響が及ぶことが見込まれます。また、若手Aは平成28年度応募分で最後となりました。

 

平成28年度応募分より挑戦的萌芽が挑戦的研究(萌芽)と挑戦的研究(開拓)の2つになりました。挑戦的研究(開拓)の重複制限が厳しいのが気になりました。従来通りの挑戦的研究(萌芽)の任期は今後も続きそうです。

 

 

ますます、申請書の書き方の重要性が高まってきている

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平均配分額については基盤A・基盤B・若手Aなどで下げ止まり傾向が確認できますが、基盤Cや若手Bでは漸減傾向です。応募者数が増加、採択率は基本的に変化が無いのに対して、平均配分額はきれいな右肩下がりです。これは、基盤Cと若手Bに関しては、特に「薄く広く」配分するという方針になっているせいだと思われます。

 

以前は基盤Cに出すくらいなら、基盤B+挑戦的萌芽というのがセオリーでしたが、萌芽の競争率が高いため中々難しい状況になってきたように思われます。それでも、基盤Bの平均配分額が513万程度と増加した上に、採択率も上がっていることを考えると、まだ基盤B+挑戦的研究(萌芽)の方が期待値は良いでしょう。基盤Cの方は平均配分額が減少、採択率変わらず(上限?)ですからね。ただし、2018年度応募分からの挑戦的研究(萌芽)の人気がどれほどかによって変わりますので、2018年度分の配分結果がどうなるのかは要注目です。

 

今後は、一つの科研費で研究費の全てを賄うというよりは、いろいろ応募して細かい研究費を積み上げるスタイルになるかと思われます。そういった意味でも、申請書をしっかり書くことで打率を上げていくことが、安定した研究基盤の構築に重要になってきます。応募書類を書く回数は増えそうなので、あまり時間を掛けずとも良い物が書けるようにトレーニングが必要です。

 

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書く前に

Posted by Tommy