申請書は内容を理解してもらって初めて評価のスタート地点に立てます。そのためには、なにをどこに書くかをわかりやすく書く必要があり、そのためのテンプレートのようなものが文章の型、プロット、ストーリーです。
こうした文章の「型」とでもいうようなものは古くから研究されており、いくつかの有名なテンプレートも考案されています。ここでは、よく知られている型とその特徴について説明します。
申請書の場合は、自由闊達・個性的な文章が書けないと悩むことには意味がありません。申請書の目的は研究内容をわかりやすく伝え、その内容について評価してもらうことにあります。むしろ、審査員が頭を悩ませなくても展開を想定しやすいような決まったフォーマットに沿って書いた方が、書く方にも読む方にもメリットがあります。

文章構成はなぜ重要なのか
科研費や学振の申請書はすごく丁寧に何をどこに書くべきかを注意書きで教えてくれていますので、基本的にはこれに従うことになります。 審査員が評価する項目はあらかじめ決められているから 科研費や学振の申請書の注意書きに沿って書かないといけない...

申請書にはストーリーが必要だ
なぜ申請書はストーリーを必要としているのか これからの話には種本があります(末尾参照『なぜ科学はストーリーを必要としているのか』)。さて、このタイトルだけ読むと、そんなの知っているよ、という反応が返ってくるかもしれませんが、この本は、かな...

PREP法
PREP法は結論を先に述べるタイプの文章構成です。プレゼンテーションやカジュアルな文章、短い文章では効果的です。科研費、学振のようなある程度まとまった文章の場合にはあまり適しません。 文章構造における型のあれこれ 1. PR...

DESC法
DESC法はPREP法とは異なり、結論を先に言うのではなく、周辺材料を丁寧に提示していく様式であり、申請書と相性が良い形式です。 文章構造における型のあれこれ 1. PREP法 2. DESC法 3. ABT法 ...

ABT法
ABT法は文章の要素の構造を考えるPREP法などよりもさらに細かい分同士の構造についての方法論です。 文章構造における型のあれこれ 1. PREP法 2. DESC法 3. ABT法 4. SDS法 ...

SDS法
SDS法はPREP法と似て結論を先に述べるタイプの文章構成です。研究計画など短い中でインパクトを出しつつ、具体的なことも書きたい、というような場合に使います。 文章構造における型のあれこれ 1. PREP法 2. DESC...