「特別研究員の採用期間中に行う研究活動の位置づけ」の書き方

ここは実はあまりバリエーションをもたせられず、誰が書いても似たような内容になり、準備段階・第一歩・試行錯誤・挑戦の時期、などになります。差がつくとしたら、具体的に何をどう意識して研究に取り組むのかというところでしょうか。前項で書いた「目指す研究者になるための取り組み(過去・現在)」を継承・発展させた「目指す研究者になるための取り組み(これから)」を書くことになります。

長く書く必要はなく、せいぜい5-10行程度でしょう。

今後、目指す研究者になるための基盤作りの期間

ほぼ全員がこの内容で書きますし、実際、それ以外に書きようがありません。ただし、今の研究テーマが永遠に自分のものである保証はどこにもありませんし、実際、学振PDでは研究室を変えることが推奨されています。

こうしたことから、書ける内容と書かない方が良い内容が出てきます。

目指す研究者像に必要となるスキル(資質)の獲得に努める

達成したい大きな研究目的に向けた第一歩を本研究で踏み出す

積極的な情報発信等により研究分野を盛り立てる
→ 目指す研究者になったあとの活躍の場を整備する

ある特定の研究テーマを理解するための第一段階を進める
→ 研究テーマが終わったり、変更したりする可能性もあり、少し視野が狭い

研究だけでなく私生活も充実させる
→ ライフワークバランスは重要だが、「特別研究員の採用期間中に行う研究活動の位置づけ」というお題からはズレる

進むべき方向性を見定める期間

少し変わったところでは、「方針を決めるための期間である」と位置づけるパターンもあります。やみくもに走ったところで、そもそも進むべき方向性が間違っていては意味がありません。そして、その分野のことを知らなければ進むべき方向すら判断がつきません。

こうしたことから、学振期間はいろいろなことに挑戦し(あるいは、研究計画で書いた研究分野で良さそうかを評価し)、どの道が目指す研究者像に伸びているのかを判断したい、という書き方です。非常に慎重で良いと思う一方で、書き方に気を付けないと今回の学振ではフラフラしていると思われてしまいそうです。

具体例

採用期間中に行う研究活動は○○○な研究者に向けて実践的な経験を積む第一歩であると位置づけている。

今後研究者として更なる発展のため必要と考えている ○○○つの要素を習得し、○○○できる研究者になることを目指す。

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