申請書の基本的な骨格は
- 研究の背景
- 問題点・課題(最悪な未来)
- 鮮やかな解決方法・アイデア(バラ色の未来)
- 計画・予備データ
です。このうち3、4の充実が特に重要です。その理由を以下で見てみましょう。
評価は、ピーク時と終了時の苦痛の平均で決まる
これはピークエンドの法則として知られています。
審査員にとって、申請書を読み・評価する行為は苦痛を伴うものです。そして、印象(記憶)に基づく苦痛の評価はピーク時と終了時の苦痛の平均で決まることが知られています。
すなわち、中盤以降の鮮やかな解決方法(バラ色の未来)と最後の充実した予備データは読み手に快楽をもたらし、苦痛をやわらげる効果があると考えられます。
つまり、鮮やかな解決方法と予備データをしっかりと提示することが審査員に良い印象を持ってもらうための大原則です。
鮮やかな解決方法は研究テーマの選定とセットですので、おもしろいテーマの見つけ方を見て下さい。予備データの示し方については、わかりやすい図の描き方で見ていきます。
*この本で紹介されている社会的プライミングについては再現しないとの報告もあり、「再現性の危機」と言われているようです。