ポイント
- ヒラギノ明朝W2、ヒラギノ角ゴシックW3/4/5、11.5pt 行間[固定値]16pt
- 図の説明文は、見出し:ヒラギノ角ゴシックW4、本文:ヒラギノ角W3、10pt 行間[固定値]14pt、テキストボックス内に書いてます。
- 左右インデント0.5字、段落前0.5行(枠線と最初の段落前は0.3行)
- 研究の背景・問題点などを見出しをつけて説明していきますが、1つずつだと紙面が足りないので、似たようなものはまとめてみました(「研究の背景および問題点」など)。
- 図や図の大きさは統一してあります(今回は70.7mm)。文字列の折り返しは[四角]。
解説
1.研究の背景および問題点
量子細線を含めた低次元系において、デバイス特性の向上や新奇の物理現象の発現は、理論的に予測できることから基礎・応用を問わず高い関心を集めてきた。しかし、実際のデバイス作製およびその評価が困難なことから、低閾値化や温度依存性の減少などのデバイス特性の向上[Y. Arakawa et al. APL, 1982; A.Yariv, APL, 1988] に対する具体的な検証はいまだなされていない。
見出し、一般的な背景、問題点(一般的)を説明します。一般的な背景は自分の研究ではありませんので、あまりスペースを割かずサラッとした説明で十分です。
具体的な研究の背景と問題点を説明します。ここ以降は自分の研究に関係するところなので、もう少し詳しく説明しますが、自分のこれまでの研究やこれからの研究計画には関係の無い部分まで説明してしまうと情報量オーバーになりますので、伝えるべき内容は吟味してください。
こうした問題による弊害(最悪の未来)。何か問題があったから研究をしている(した)はずですので、その問題を書きます。
Q「なぜ山にのぼるのか」A「そこに山があるからだ」 このタイプの研究は、単にわかっていないというだけで研究がスタートしてしまっているケースで、後付でもいいので急いで弊害を考えてください。誰も困っていないのに研究を続けても、誰も喜びません。
2. 解決方策と研究目的(電極付けプロセスおよび試料構造の改善)
均一性に優れた電流注入T型量子細線レーザーの研究を大きく前進させるには、作成・評価・再設計のサイクルを早めると共に、量子細線部へのキャリアの注入することが重要である。申請者は、米国Bell研のPfeiffer博士らとの共同研究のうち、申請者自身が担当している電極付けプロセスの工夫と試料構造の改善により、これらの問題を解決できるのではないかと考え、実用に耐えうるT型量子細線レーザーを作成することを目的として研究を行った。
解決の方策(アイデア)と研究目的。可能であれば、アイデアを裏付ける根拠(傍証)も説明したいところですが、私にはわかりませんので、割愛してあります。
3.研究方法とこれまでの研究経過
(1)エッチング精度の向上と、p側電極金属とpドープ層がオーム性接触となる深さの決定
n側電極金属をAuGeNiからAuGeに変更し、[110]量子井戸へのNiによるダメージを除去した。これにより飛躍的に電流・電圧(I-V)特性を向上させることに成功した。同時に、各工程を最適化し作業時間を三割程度に短縮することに成功した。これらによって試料の作製・評価・再設計のサイクルを早めることが可能になり、本研究を行う上で大きな進歩となった。
(2)新しい試料構造の設計
T型量子細線と隣接する量子井戸とのエネルギー差(ΔE)を大きくするため、各々の量子井戸の厚み・組成を変更した。T型量子細線では、より高温でのレーザー発振を実現するためにはΔEを大きくする必要があった。そこでΔE が約1.5倍の20meVになるように設計した(図1)。また、表面層をGaAsから、よりバンドギャップが大きい30%のAlGaAsへと変更することによって細線へのキャリア注入を可能にした。
研究方法と研究経過。研究方法の見出しは1行に収まるように工夫しました。個々の研究ごとに小見出し(ヒラギノ角ゴW3)をつけ、やったことと、達成したことを明確に記載するようにしました。あまり細かいことは省き、三割・1.5倍・30%など比較できる数値(改善が目に見える)を記載しました。
また、改ページのタイミングで、これらの項目の説明がちょうど終えられるよう(一つのセクションでページをまたがないよう)に文章量を工夫しました。
研究のまとめと、研究能力アピール。前ページまでの研究の結果、何がわかったのかを簡潔に書きました。論文発表はヒラギノ角ゴW4で示しています。
研究の問題点と考察(今後の研究への布石)をしつつ、ここでもさりげなく業績アピールをします。一ページでの太字アピールはせいぜい2つか3つまでです。