#科研費のコツ11 申請書にはストーリーが必要だ

申請書は「物語」である

申請書はひとつの「物語」です。特に冒険小説のようにハラハラ・ドキドキを提供できる申請書なら最高です。

こうした物語は大抵このようなストーリーになっています。

  1. ここは剣と魔法の世界(これから何の話をするのか)
  2. 主人公は普通に暮らしていたが(現状の説明)
  3. 魔物の大量発生により苦しんでいた(何かの問題を抱えており、いろいろと困っている)
  4. 魔物は火口から湧いてくるので、そこに行き凍らせれば解決できると考えた(解決のアイデアと根拠)
  5. しかし、道中には強い魔物がいる(実現するためには困難が待ち受けている)
  6. 3匹の強い魔物をやっつけて、火口を凍らせる(具体的な目的)

みたいな構成になっています。これは申請書の展開と似ており、

  1. 人生の大半を占める睡眠は大切である(これから何の話をするのか)
  2. 睡眠は記憶の定着に関わっていることが明らかになっている(現状の説明)
  3. しかし、その分子メカニズムは不明であり、記憶が定着するメカニズムの全容は不明である(何かの問題を抱えており、いろいろと困っている)
  4. 認知症研究では神経ネットワーク構造と記憶率を対応付けにより研究が進んでいるので、同様の方法を用いることで記憶の定着メカニズムについても理解できると考えた(解決のアイデアと根拠)
  5. しかし、従来方法では時空間解像度は不十分であった(実現するためには困難が待ち受けている)
  6. 新しいイメージング手法を確立し、神経ネットワークをこれまでより高解像度で解析する(具体的な目的)

のように、ある程度の対応がつきます。

なぜ申請書はストーリーを必要としているのか

おもしろい映画であれば2時間であっても集中して見ることができるのに、つまらない学会発表はたった10分で眠くなります。魅力的なストーリーがあるかないかは見る側にとっては大きな要素であり、ストーリーがあれば審査員は読んでくれます。そのうえで面白いか面白くないかの評価が決まりますので、スタート地点に立つという意味でストーリーの重要性ははかりしれません。

以下の記事では、テニュア教授を辞してハリウッドに転向した著者、科学におけるストーリーの重要性を説明している本『なぜ科学はストーリーを必要としているのか』を種本として、ストーリーの重要性を解説してます。

申請書にはストーリーが必要だ
なぜ申請書はストーリーを必要としているのか これからの話には種本があります(末尾参照『なぜ科学はストーリーを必要としているのか』)。さて、このタイトルだけ読むと、そんなの知っているよ、という反応が返ってくるかもしれませんが、この本は、かな...
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