コツ19 手段の目的化は避けよ
「XXX(研究手法)をする」という目的を書く人がいますが、これは目的を達成するための手段です。例えば「XXXによりYYYを明らかにすることで、ZZZを解明する」のように、「何のためにするのか」や「その結果、何が言えるか」までを含めてください。#科研費のコツ pic.twitter.com/iP0SiW9ubn
— 科研費.com (@kakenhi_com) February 24, 2022
手段の目的化とは
ある研究目的を実現するための研究であるはずなのに、その研究手法を実行すること自体が目的化してしまうことです。たとえば、
のように、行為自体に焦点があたってしまっているケースはしばしば見られます。本研究で何をしますか?と聞かれているのではなく、本研究が最大限うまくいったら何を明らかにできるのですか?と聞かれています。
では、どう書けば良いのか
とはいえ、目的達成のための手段も重要です。たとえば、
と書いたところで、どうやって?と疑問がわきます。読み進めて研究計画にまでたどり着けば、どうやって、に対する説明も書かれているのでしょうが、それでは不親切です。そこで、
や1/100を達成する手段をもう少しだけ詳しくして、
のように書きます。
ポイントは
- 目的に対してどういう手段を用いるのか、を簡単に書く(新素材であるXXXを利用する、XXXにより)
- その結果どうなるのかを簡単に書く(車体重量を従来の1/100にし、YYYを明らかにする)
- 「本研究の」*目的を書く(燃費を3倍以上向上させた自動車の開発、ZZZを解明する)