研究課題名の書き方

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審査員や資金の出し手は社会に影響を与える研究や科学を前進させる研究に資金を出したいと考えています。研究計画書の研究課題名(タイトル)は、あなたの研究がまさにそのようなものであることを審査員に伝える最初のチャンスです。

他のものよりも目立ち、審査員にあなたの研究計画を読んでみたいと思わせるタイトルは、高い評価を得る可能性をさらに高めてくれるでしょう

 

仮タイトルの決め方

しなければいけないこと・したいこと(≠できること)が何か明らかにし、それについて詳しく考え始め、具体的な計画を立てるためには、まず仮の研究タイトルを決める必要があります。

最終的な研究タイトルは、以下にあるように、内容に即して微調整することになりますので、この段階ではタイトルが重要なこと(解くべき価値のある問題)にフォーカスしているかどうかに注意してください。

 

最終的なタイトルの決め方

研究タイトルは、あなたの研究計画に関連性があり、特徴よく表し、興味深いものでなければなりません。多くの場合文字数の指定があり、科研費の場合は、40字以内との指定があります。

研究課題名
「研究課題名」欄には、研究期間終了時までの研究内容を具体的に表すような研究課題名(一般的、抽象的な表現は避けてください。)を入力してください。
なお、全角文字のみ又は全角文字と半角文字が混在している場合は40字、半角文字のみの場合
は200字まで入力が可能です。
入力に当たっては、濁点、半濁点はそれだけで独立して1字とはなりませんが、アルファベット、数字、記号等はすべて1字として数えられて表示されることに留意し、化学式、数式の使用は極力避けてください(例:「Ca2+」は「Ca2+」と入力。4字とカウントされる。)。
なお、研究課題名の変更は原則として認めません。

平成30年度研究計画調書(Web入力) 作成・入力要領から

 

こうした制約の中、以下の内容を伝える必要があります

  1. どうやってするのか(方法)
  2. 何をするのか(目的)
  3. それをすると、どうなるのか(究極のゴール)

実際には全てを含めることは難しく、スタンダードなのは1と2の組み合わせですが、1と3という組み合わせもありますし、2だけあるいは3だけという場合も多いので、ケースバイケースとしか言いようがありません。

 

ここでは科研費猛者の基盤Aのタイトルを例に見ていきましょう(新学術領域はキャッチーさを重視しすぎて、大変なことになっているので却下です)。

まさに出来杉君「方法&目的&究極のゴール」型(1と2と3の組み合わせ)

「この研究で何をするのかも、その先に何があるのかも、どうやってやるのかも、みんな盛り込んだよ。どうしても長くなってしまうけどしょうがないよね。」というパターン。

やはり全部を盛り込むのは大変なのか、思った以上にこのタイプは少なかったですね。

 

スタンダードな「方法&目的」型 (1と2の組み合わせ)

「堅実に目的とそれを達成する方法を示さないと伝わらないよね。これができたら、どういう未来が待っているかは本文を読んでね。」というパターン。

<方法>による<目的>、<方法>に基づく<目的>、というのが基本ルールですね。ちゃんと数えていないですが半分弱くらいはこのタイプで、圧倒的スタンダードです。

 

ひたすら夢を語る「目的&究極のゴール」型(2と3の組み合わせ)

「どうやってやるのか、なんてどうでも良いでしょ!だって、これができたらすごいんだから。達成する方法が知りたいなら、本文を読んでね。」というパターン。

ひたすら夢を語るのは嫌いじゃないですが、長くなりがちなのと、直近のゴールと将来のゴールというある意味不可分のものが並ぶので、やや書きづらいのかな?という感じでした。「目的のみ」型と並んで2位タイというイメージです。

 

技術開発万歳「方法論のみ」型(1のみ)

「新しい技術・方法があれば何か新しいことがわかるでしょ。だって新しいんだから。これができたら、何になるかって?本文を読んでね。」というパターン。

技術・アプローチ自体がすごいことが伝わるのであれば、シンプルで良いかもしれません。しかし、最先端すぎると伝わらず、すでに普及しすぎていれば陳腐化する、というかなり微妙なバランスでしか成立しない気もします。このタイプの課題名が少ないことも納得です。

 

やりたいことをする「目的のみ」型(2のみ)

わたしはこれがしたいのだ!どうやってやるか、とか、それが出来たら何になるのかは目的の重要性に比べたら些末な問題なので、どうしても知りたいなら本文を読んでね。

すごくシンプルで、これをしたい!というのがダイレクトにつたわってきます。あまり文字数を多くせず言いたいことだけをズバッと言うのがポイントですね。学徒感を全面に押し出すスタイルです。「目的&究極のゴール」型よりわずかに多そうですが、実質2位タイです。

 

その他のコツ

1) 自分の研究分野においてオリジナリティーがあるか。どんなに優れた内容や文章であったとしても、似たような研究がすでにあるなら価値は半減です。

自分が出す予定の区分で採択された研究課題名をKAKEN(科学研究費助成事業データベース)で調べておきましょう。

 

2) 科研費のようなボトムアップ型の研究費ではなく、トップダウン型の研究費に応募する場合には、研究テーマの大枠が予め決まっています。そういった場合には、その内容に沿ったものであることを示すために、適切なわかりやすいキーワードを課題名にいれておきましょう。

 

まとめ

こうやって見てみると、何をするのか(この研究計画の目的)はタイトルに含めるべきである、と言って良さそうです。王道で行くなら「方法」を、夢を語るなら「研究の究極的なゴール(バラ色の未来)」を書き足し、シンプルにいくなら目的のみ、と使い分けるのが良さそうです。

ちなみに、私は「目的のみ」型です。シンプルが一番美しいと思っている人なので。

 

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